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2020年3月30日

主要都市が続々とロックダウン、日経平均は週間では歴史的な反発局面に

鈴木一之

◎日経平均(27日大引):19,389.43(+724.83、+3.88%)

◎NYダウ(27日終値):21,636.78(▲915.39、▲4.05%)

 

 

鈴木一之です。日曜日、関東地方は桜の花の向こうに雪が降り積もっています。首都圏に出された外出自粛要請が守られるのはよいことかもしれません。

 

ただ、小売店やタクシー業界にとってはますます厳しい状況となっています。

 

年度終わりの3月末は様々なことが起こります。機関投資家は決算の帳尻合わせで必死です。少しでも利の乗っているうちにと、先週まではREITが急落しました。今週はそれが急激に買い戻されています。

 

政府は過去最大となる50兆円もの経済対策を策定しようとしています。リーマンショックの時を超えて、各国と歩調を合わせて、史上空前の規模となります。

 

ただしこれで中小・中堅企業の売上げの減少、フリーランスの収入の消滅を政府が補填する意味合いのものであり、マイナスを一時的にゼロに戻すための措置です。

 

金額は巨額にのぼりますが、それで経済が持ち直すわけではありません。落ち込んだ分をゼロに戻すことが主眼で、プラスアルファは望めません。そこまで望むのは酷と言うものです。「全治3年」と言われますが経済が元の状態に戻るだけでも相応の時間が必要です。

 

しかしお気に入りの銘柄や、高根の花であった銘柄の株価が、ようやく手の届くところまで落ちてきているのも事実です。この広い世の中、きっと同じように見ている人も多いことでしょう。先週の株式市場は急速に値を戻しました。

 

東京オリンピック・パラリンピックの1年程度の延期が決定されました。ほんの1週間前のことですが、ずいぶん時間が経ってしまったようにも思えてきます。

 

それほどまでにこの1~2週間、ありとあらゆることが起きました。急落していた株式市場は急速に反発に転じました。これらすべてが新型コロナウイルスの感染拡大によってもたらされています。

 

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値を戻す銘柄は失った価格を急速に取り戻しつつあります。特にそれらは東証1部の小型・中型株に多く見られ、反対にマザーズ上場銘柄の戻りは遅れがちとなっています。

 

新型コロナウイルスの感染拡大がもたらした影響は、今後の社会体制や、経済、政治、貿易、医療、どこまでも果てしなく広がりそうです。社会全体の意識変化は長らく定着することでしょう。

 

それに伴って業績を伸ばす企業、置き去りにされる企業がそれぞれ生まれると思います。現時点でそれがどの企業に及ぶのか、明確には判定しきれませんが、ひとつだけ確かだと思えることは、公衆衛生に対する世の中の意識ががらりと変わるはずです。

 

鳥インフルエンザは鳥だけの病気として多寡をくくっていましたが、その認識は根底から覆ります。今後は鳥インフルエンザの発生に世を挙げて敏感にならざるを得なくなります。

 

ブロイラーでの大量飼育は見直されるかもしれません。そうなると消毒薬を完備し、飼料を点検し、飼育場を清潔に保つ動きが広がってコストが高まるため、食卓にのぼる鶏肉の値段が上がる可能性があります(豚肉、牛肉も)。

 

都市部では「換気の悪い密閉空間」、「人が密集する場所」、「密接した近距離での会話」の「3密」を誰しもが回避する行動が定着しそうです。しばらくは以前の状態に戻ることはないかもしれません。

 

オフィスも電車も、これまで以上に新鮮な空気を求めることになりそうです。ショッピングモールやデパ地下、病院、学校、職場などでは、空調を徹底的に完備したクリーンルームが求められることになると思います。

 

製薬メーカーや食品製造の現場でウイルスを除去する基準は「山手線の内側に仁丹の粒1ケ」といわれるほどの驚異のレベルです。日本の空調技術は恐るべき水準にまですでに高められています。

 

株式市場ではすでに動き出していますが、空調設備関連銘柄をしばらく追いかけてみたいと考えています。新日本空調(1952)、大気社(1979)、

 

(後略)

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鈴木一之