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2022年4月5日

日経平均は9連騰後の一服、マザーズ市場に底入れ反転の動き

鈴木一之

◎日経平均(1日大引):27,665.98(▲155.45、▲0.56%)
◎NYダウ(1日終値):34,818.27(+139.92、+0.40%)

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鈴木一之です。日経平均は先週までの9日続伸が一服しました。売られ過ぎた反動で世界中の株価が大きく値を戻しましたが、それが一巡して次の展開を待っている状況です。

動きはゆっくりとですが始まっています。ロシアとウクライナによる4回目の停戦交渉が始まりました。米国は石油備蓄の放出を決定し、各国に対しても協調での石油放出を呼びかけました。中国が初めてそれに応じました。これによって原油価格が急落しています。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は膠着した状況となりました。開戦当初に想像された以上にウクライナが頑強な抵抗を示し、ロシアの野蛮な武力による現状変更をなんとか食い止めています。

ドイツと英米を中心とした西側諸国のスピーディーな結束も予想以上に強固で、プーチン大統領の蛮行はここまで誤算続きとなっているようです。

開戦当初は一斉にリスク資産に対して売り一色となりましたが、3月中旬を境に徐々に市場に資金を戻す動きが広がりました。それが先週までの日経平均9連騰の実情と見られます。

大きかったのが米国によるロシア産原油の禁輸、それに国際金融決済網「SWIFT」からのロシア排除で西側がたちどころに結束したことです。西側諸国にも影響が跳ね返ってくることを懸念されますが、それでもかまわないということまで一致しています。

急騰した原油価格は先週末は再び100ドルの大台を割り込みました。米国が主導する協調放出が効いている模様ですが、しかしロシアとウクライナが主要産出国に限定されるニッケル、コバルト、チタン、あるいは小麦、ひまわり油など他の国際商品は、いまだに価格面と需給面は不安定な状態です。

先週から両当事国による4回目の停戦交渉がトルコの仲介によって始まっています。世界が固唾を飲んで交渉の行方を見守っていますが、戦線は膠着したまま動かなくなり、現時点ではまだ明確な次の動きは見えません。

世界の金融市場も先週は不安定な一進一退を繰り返しました。4月の新年度入りを迎えた東京市場も、先週後半は日経平均も3日続落で週末の取引を終えました。

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それでも世界経済はゆっくりと動いており、景気の現状は徐々に悪化の方向に変わり始めている様子です。

3月31日(木)に発表された中国・国家統計局による2022年3月の製造業PMI(購買担当者景気指数)は

(中略)

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先週の東京株式市場は、TOPIXが3週ぶりに反落しました。それまでの反発・上昇があまりに強烈だっただけに、一転して上昇一服というところでしょうか。下落率は前の週の+3.78%に対して▲1.88%となっています。

規模別指数で見ると、大型株から小型株まで広く下落しています。割合では中型株指数が▲2.49%と下げが目立ちました。反対に東証マザーズ指数は+4.21%とひとり逆行高となっており、3週連続での上昇です。

最も下げたのは小型バリュー株で▲2.55%となり、反対に小型グロース株は▲0.30%と小さな下げにとどまりました。

前の週は日経平均が9日続伸を記録したため、サイコロジカルラインは「10」まで高まりました。少し過熱感が見られましたが、先週はそれが「8」まで低下しました。騰落レシオは前の週の98.4%から、先週は108.30にじわじわと上昇しています。

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TOPIX-17業種のセクター別の騰落は、前の週までの全面高から一転して広範囲に下落しました。上昇したセクターは「自動車・輸送機」の1業種のみで、他の16業種が値下がりしました。

唯一の値上がりセクターとなった「自動車・輸送機」では、8000万株の自社株買いを発表したトヨタ自動車(7203)が堅調さを保っています。また、ホンダ(7267)、マツダ(7261)、

(中略)

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月があらたまって4月です。関東地方では桜の花が満開となりました。全国の企業で入社式が開催され、新入社員が一斉に街に飛び出しました。私も入社式の日の晴れわたった空を今もはっきりと思い出します。

世の中は沈鬱なニュースがあふれていますが、それを打開するのはすべて人間の頭脳とハートです。考えるだけ考えたらあとは実行するのみ。行動力も大切です。

マザーズ市場の小型株から底入れ反転の兆しも見え始めています。新入社員の皆さん、目の前の壁はよじのぼるために存在します。世界に羽ばたいていってください。いつでも応援しています。

以上

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鈴木一之