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2020年6月1日

緊急事態宣言が解除、日経平均は21,000円を突破。22,000円をうかがう展開

鈴木一之

◎日経平均(29日大引):21,877.89(▲38.42、▲0.18%)

◎NYダウ(29日終値):25,383.11(▲17.53、▲0.06%)

 

 

鈴木一之です。先週の東京市場は、TOPIXが大きく続伸しました。上昇率は実に+5.81%にもなります。

 

中国が延期して開催した全人代において、香港の自治をより厳しくする「国家安全法」を採択し、それに対して米国が香港に与えていた優遇待遇をはく奪するという態度に出た週としては上昇が目立ちました。

 

週初の5月25日(月)、夕方から安倍首相が記者会見を行い、東京・神奈川・千葉・埼玉・北海道で発令されていた緊急事態宣言を解除しました。これをきっかけに株式市場に投資家の投資資金が戻りつつあります。

 

その前週には大阪・京都・兵庫で解除され、さらにそれをきっかけとして、39県でも同じように経済が通常の方向に戻る第一歩を踏み出していました。それらの措置に数日遅れて首都圏と北海道でも解除に踏み切ったわけです。

 

外出自粛の効果が徐々に出始めていたこと、およびレムデシビルやアビガンなど、新型コロナウイルスの治療薬の候補に対して、通常の手続きをある程度は割愛してでも治療薬の承認を与えるなど、経済再開に向けてあらゆる手段が講じられている矢先です。

 

なによりも感染者数の増加が抑えられていることが大きいと見られます。解除の方向性はある程度予想されていたことでもありますが、実際にそれが発令されてみると、予想していた以上の株価の上昇が見られました。

 

日経平均は4日続伸し、あっという間に22,000円の目前まで値を戻しています。徹底して売り込まれていた既存の伝統産業、大型株の一角に買いが向かい始め、忘れられていたバリュー株の人気が戻りつつあります。

 

また、それとは同時進行で先行したマザーズ市場にも資金流入が続いています。東証マザーズ指数は前の週の時点ですでに年初来高値を更新していましたが、さらに上値を追いかける展開となりました。

 

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相場の先行きを見る上で、鍵を握るのがバリュー株の動きです。通常は売られ過ぎのバリュー株が上昇すると、それまで上昇していたグロース株(成長株)は上昇が鈍りがちとなります。グロース株が上昇すると、バリュー株は上昇が止まります。

 

グロース株とバリュー株は東と西、白と黒のように、お互いに相容れず、物色は交互の動きになりがちです。特に先週はそれが顕著となりました。週の前半はバリュー株が買われ、週の後半に向かってグロース株が上昇しました。

 

果たして今後はどちらが優勢となるのか、それが6月相場の最大のポイントのように考えられます。日経平均が上値を追いかけるには、ここからはバリュー株の上昇が必要です。

 

業績の伸びがさほど見られないバリュー株がここから先も買い進まれるのかどうか、その時にグロース株の上昇は果たして続くのか、それとも止まるのか。止まらずに両雄が並び立つのか。その辺が相場のカギを握っているように感じられます。

 

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日本経済新聞の紙面を定期購読していると、土曜日に家庭版として「NIKKEIプラスワン」という付録が付いてきます。私はこれが好きで、時間のある限り毎週末に熟読しています。

 

コロナ危機で全世界的に外出自粛が断行されました。こんなことはおそらく人生初めてです。そのような状況では家の中でできることは限られます。世間の人たちは何をしているのだろうか。気になっておりましたが、今週の「NIKKEIプラスワン」ではアンケート形式でそのあたりの事情を調べていました。

 

外出自粛の期間中に「挑戦したこと」のランキングでは、

 

(1)家財の断捨離、掃除

(2)家の中でできる運動

(3)録画や本など、眠るコンテンツの整理

 

がトップスリーでした。わが家とまったく同じです。

 

メルカリ(4385)の株価が大きく上昇している理由もこの辺にあります。家の中の掃除をして、

(後略)

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鈴木一之