今回の市場交差点では「核融合発電」について述べてみます。

10月4日(土)に投開票が行われた自民党総裁選では決選投票の結果、高市早苗氏が自民党の新しい総裁に選出されました。

公明党が自民党との連立政権から離脱することとなったため、臨時国会において高市新総裁が内閣総理大臣に選ばれるかどうか不確定な部分があります。

それでも株式市場では高市氏の掲げる政策に沿った銘柄の物色が活発化しています。
中でも期待の高いのが「夢のエネルギー源」と期待される核融合発電です。

高市氏が岸田政権の経済安全保障相だった2024年7月、それまでの核融合発電に関する国家戦略を改定すると発表しました(その後、2025年6月に改訂版を正式に発表)。

2023年に策定されたそれまでの国家戦略は、核融合発電の実現を「2050年ごろ」としていました。
それを今回の改定で「2030年代」まで大きく前倒ししています。

世界に先駆けての発電実証となりますが、エネルギー自給の要請がそこまで急がれるほど、経済安全保障の領域が重大な責務となっていることが示されています。