高市政権が本格始動、17項目に及ぶ戦略分野が発表される

臨時国会における代表質問が始まって、高市早苗政権が本格的に始動しました。最大の注目点は、日本の成長戦略です。高市首相は所信表明演説の中でも「強い経済をつくる」と繰り返し言及しており、日本の経済成長をどのように実現させるのか、国内外の投資家は重大な関心を持って日本政治の行方を注視しています。

ポイントは、安部元首相の看板政策である「アベノミクス」に倣った「サナエノミクス」です。アベノミクスと同様に高市政権も「財政拡張、金融緩和」を底流に置いていますが、最も異なる点は成長戦略そのものにあります。アベノミクスでは「3本目の矢」である成長戦略が後回しにされたという点が付きまといました。高市政権において成長戦略のかじ取りを担うのは、新たに設けられた「日本成長戦略会議」です。

11月10日に初会合が開かれ、そこで17項目に及ぶ戦略分野が具体的に列挙されました。その中でも特に重点項目として挙げられたのが、造船(重要物資としての船体)、サイバー攻撃、フードテック(農業の大区画化、食料安保)、エネルギー(ペロブスカイト太陽電池)、核融合、マテリアル(レアアース)、防衛(軍民両用)です。