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2023年6月5日

5月相場が終了、日経平均はバブル崩壊後の高値を更新

鈴木一之

鈴木一之です。5月が風のように過ぎ去りました。

6月に入ったとたんに台風が襲来し、日本列島のあちこちに大きな被害をもたらしました。自然の猛威をあらためて思い知らされますが、株価はきわめて堅調な値動きを続けています。

先週末も日経平均は年初来高値を更新しました。それどころかまたもや33年ぶりの高値に進み、バブル崩壊後の高値を駆け上っています。

新しく株価の刺激材料が出ているわけではありません。強いて挙げれば米国で債務上限問題が決着したことです。

バイデン大統領とマッカーシー下院議長との間で、政府債務の上限引き上げ問題に関して基本的な合意に達したところから、先週の取引がスタートしました。「プロレス」とまで揶揄されて、あまり深刻には材料視されていないフシもありましたが、それでも米国債のデフォルトが回避された事実は大きいと思います。

週明けはメモリアルデーで米国市場は休場でした。それでも月曜日の日経平均は一時600円以上の上昇となり好意的な反応を示しました。

大統領と下院議長の合意だけでは本物ではなく、問題は債務上限引き上げ法案を議会で認めさせることができるかどうかが問われました。フリーダム・コーカスなど保守強硬派を下院議長がどこまで説得できるか、その点が注目されました。

しかし終わってみれば、5月31日には下院、6月1日には上院でスピード決着し、バイデン大統領が署名してあっという間に債務上限引き上げ法案は成立してしまいました。合意の過程でお互いにかなり譲歩して、双方に不満が残っているとされますが、史上初の米国債のデフォルトは回避されたこととなります。

週末の米株式市場でNASDAQは9か月ぶりの高値に進み、S&P500も2022年8月以来の高値となっています。もたついていたNYダウ工業株も+701ドルの大幅高でした。

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日本では先駆した半導体関連株の上昇はさすがに一服したものの、大型株を中心に出遅れ株物色が鮮明となっています。

トヨタ自動車(7203)は日野自動車(7205)の再建策に関して、独ダイムラー・トラックとの提携を発表したことから久しぶりに株価が大きく上昇しました。富士通(6702)も子会社の新光電気工業(6967)や富士通ゼネラル(6755)を売却する方向が報じられて、株価が大きく動いています。

エヌビディアの驚くべき好決算の発表以来、生成AIに関する話題が市場を席巻していましたが、そのような一極集中の状況は一歩後退しています。代わって出遅れ感が強まった業種や銘柄に物色が広がっており、あらためて投資資金の流入が鮮明化しています。

東証から発表された最新の投資主体別売買動向によれば、5月第4週(5月22-26日)の海外投資家の買い越し金額は+3816億円にのぼります。これで9週間連続で買い越しとなりました。この間の買い越し金額は4兆円を越えています(4兆136億円)。

上場企業の5月の自社株買いも3兆2000億円に達しており、2004年以降の最高額です。資本効率を改善するという意欲が企業から発信され、それが現在の株高を支えていると見られます。

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気がかりなのはマクロ経済データの低調ぶりです。

中国の5月・製造業PMIは48.8(▲0.4)となり、2か月連続で分岐点の「50」を下回りました。事前の市場予想はわずかながらのプラスでしたが、不動産市場の軟調さが足を引っ張っています。

日本でも4月の鉱工業生産が発表され、生産指数が95.5(▲0.4)に低下しました。半導体製造装置が低調で、全15業種のうちの5業種が低下しています。

2023年の株式市場でのメインテーマは「世界的なリセッションは回避できるのか」に集約されます。今後もマクロ経済データには十分に注意して見てゆく必要がありそうです。

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先週の東京株式市場は、TOPIXが反発しました。前の週に7週ぶりに下落しましたが下げ幅は▲0.73%と小さく、それがさっそく+1.72%の反発に向かっています。

規模別の騰落は大型株に偏っています。週間騰落率では大型株が+2.15%、それに対して小型株の上昇は+0.46%にとどまりました。引き続き大型株優位の展開です。

その一方で東証マザーズ指数は+4.43%とかなり大きく反発しました。3週ぶりの上昇です。いまや最も出遅れているのは「小型成長株」ということになりそうです。

スタイル別では、バリュー株とグロース株はほぼ互角の上昇です。強いて挙げれば、大型株ではバリュー株、小型株ではグロース株に上昇が目立ちました。出遅れている部分に狙い打ちの買いが広がっています。配当フォーカス100指数は8週連続で上昇しています。

日経平均採用銘柄のうち、PBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る銘柄数は97銘柄に減少しました。採用銘柄(225銘柄)の43%を占めています。先週はトヨタ自動車、

(後略)

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鈴木一之